歯石
口の中の細菌や食べかす水分などが集まってできた歯垢(プラーク)が唾液中と混ざり石灰化したものです。
わんちゃんの口臭の1番の原因と呼ばれています。
歯垢は歯磨きで除去できますが、わずか2〜3日で歯垢から歯石になってしまいます。 一度歯石になってしまうと歯磨きで取ることはとても困難です。
歯石をそのまま放置して蓄積していくと歯茎が腫れたり、出血したりと歯周病の原因となります。
ひどくなってくると歯石についてる細菌が歯周ポケットに入り込み歯周炎となり 歯を支える歯根部が溶かされてしまいます。
診察での視診やレントゲン検査にて、歯根部が溶解していないか歯肉から歯が浮いていないかなどを判断します。 必要であれば歯石除去だけではなく抜歯を行う事もあります。
歯石は家での歯磨きでは落とすことができません。
「超音波スケーラー」(超音波で細かい振動を出す)という機械を使い処置します。 この処置をスケーリングと言います。 スケーリングには全身麻酔が必要となり処置前に麻酔をするにあたり必要な血液検査などが必要になります。
スケーラーを使う事で歯石を除去できますが、 犬の歯石を削るときに表面に目で見えない細かい傷がついてしまいます。 その傷をそのままにしておくと歯石が逆につきやすい状態になってしまうため「研摩」をします。 研磨をして歯の表面を滑らかにし、歯石が付着しにくい状態にします。
そのあとは口腔環境を維持していく為、日々のデンタルケアが必要です。 処置後のお家でのデンタルケア指導もお話しさせていただきます。